85 LINES · 30 WORDS
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第一部 ー ホムラの里
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VOCAB (28) CHARACTERS (0) PLACES (2)
L001
カミュ
「……へえ。こんな所に泉があるなんてな。
L002
ベロニカ
「あ!あれは……
L003
ベロニカ
「セーニャ……セーニャったら!ちょっと しっかりしてよっ!
L004
カミュ
「……セーニャ?こいつが お前の妹だって?
L005
ベロニカ
「どんな時もずっと一緒だって約束したじゃない……。ねえ返事してよセーニャ……。
L006
セーニャ
「ふわぁ……。
L007
セーニャ
「すみません私人を探していて……。疲れて泉のそばで休んでいたらそのまま眠ってしまったようですわ……。
L008
セーニャ
「……おお姉さま!?なんというおいたわしい姿に……。
L009
ベロニカ
「え?ア……アンタ……あたしがわかるのっ!?
L010
セーニャ
「ふふっ何年もお姉さまの妹をしてますもの。ちょっとお姿が変わったくらいで間違えたりしませんわ。
L011
ベロニカ
「も……もう」まざらわしい倒れ方しないでよ!あたしてっきりアンタが……。
L012
カミュ
「なあお取り込み中のところ悪いが……セーニャってのはお前の妹なんだろ?いったいどういうことだ?
L013
ベロニカ
「じつはあたしとこの子は双子なの。
L014
ベロニカ
「こんな見た目になっちゃったのはふかーいワケがあるのよ。
L015
ベロニカ
「あたしふかーいワケがあるのよ。
L016
ベロニカ
「あたしをさらった魔物はね。ここをアジトにしてたくさんの人をさらっては魔力を吸い取って集めていたの。
L017
ベロニカ
「魔力を吸い尽くされないようにこらえていたらとんとん年齢のほうも吸い取られたみたい。それで今はこんな格好ってワケ。
L018
ベロニカ
「つまりこう見えてあたしはれっきとした年頃のおねーさんなの。これからは子供扱いしないでよね!
L019
カミュ
「それはわかったけどさ……。お前身体がそんな状態じゃこの先やっていけないんじゃないか?
L020
ベロニカ
「ええそうよ。だからアンタたちにはあの魔物から魔力を取り戻すまで付き合ってもらうわ。
L021
セーニャ
「私からもお願いいたします。回復呪文で皆さまのお手伝いをしますわ。さあ行きましょう。
L022
「おっといけねえ。ここを通るには合言葉が必要だったな。えーとぇーと……そうだ!
L023
「ヤミ心あればカケ心!」どこからともなく声が聞こえる。
L024
「ココヲ通りタクバ合言葉ヲ言工。合言葉を言いますか?勇者は大樹の導きの中で聞いた合言葉を言った!扉のカギが開いたようだ。なにやら扉の向こうから声が聞こえる。勇者はそっと扉を開けた……。
L025
「オレがあれだけ注意したのに獲物に逃げられやがって……。ごめんなさいじゃ済まねえんだよ!
L026
「あのベロニカという女はただ者じゃねえ。ケタはずれのチカラと極上の素質を秘めた何年に一度現れるかわからない逸材だった。
L027
「あの女の魔力を全部お納めすればいずれ現れる魔王さまの右腕になれただろうにそれを……それきお前らはアァァッ!!
L028
カミュ
「魔王だって……?
L029
ベロニカ
「間違いないわあの魔物たち。ホムラの里で蒸し風呂に入っていたあたしをここまでさらってきたヤツらよ。
L030
ベロニカ
「あの竜のそばに大きなツボがあるでしょ?あたしの奪われた魔力はあそこにみっちり閉じ込められているはずだわ。
L031
カミュ
「なるほど……あのツボの中にお前の魔力が。さてどうしたもんかな……。
L032
セーニャ
「……おお姉さまっ!
L033
「な……なんだオメーらはっ!!このデンダさまのアジトに勝手に入り込みやがって!
L034
デンダ
「……ははーんなるほど。オメージは、オレが取り込むがした環境をわざわざ届けにきてくれたってワケか。
L035
デンダ
「果報はブチギレて待てとはこのごとよ!!さあ野郎とも!仕事の時間だ!こいつらの魔力全部吸い尽くしてやるぞ!
L036
カミュ
「こうなったらやるしかねえ!勇者油断するなよ!
L037
デンダ
「ワッ……。魔王さまの右側になるというオレさまの野望もここでついえるのか……。
L038
カミュ
「おいその魔王ってのはなんだ?さっきもそんなこと言ってやがったな。
L039
デンダ
「ククク……いずれ魔王さまにやられちまうオメーらに何を教えたってムダさ……。命あっての持ちスとは、このことよ……く
L040
ベロニカ
「あたしの魔力はそのツボの中に閉じ込められているみたいね。
L041
ベロニカ
「これで魔力が戻るといいんだけど……。
L042
セーニャ
「そんな……お姉さまの姿が変わっていない……。魔力は戻らなかったのですね
L043
ベロニカ
「ご心配なくこの通りすっかり元通りよ。魔力がアタマのてっぺんからつま先までギンギンに満ちているのがわかるわ!
L044
セーニャ
「ですがお姉さまそのお姿は……?
L045
ベロニカ
「ふーん……。年齢まではもとに戻らなかったみたいね。
L046
ベロニカ
「でもせっかく若返ったんだしまあいいわよねっ。
L047
セーニャ
「まぁっお姉さまらしいですわね。なんだかそのお姿のお姉さまも愛おしく思えてきましたわ。
L048
セーニャ
「ところで……ねえお姉さま。勇者さまのこと気づいてまして?
L049
ベロニカ
「ええもちろんよセーニャ。アンタも気がついたみたいね。さすがあたしの妹だわ。
L050
「命の大樹に選ばれし勇者よ。こうしてあなたとお会いできる日をお待ちしておりました。
L051
「私たちは勇お会いできる日をお待ちしておりました。
L052
「私たちは勇者を守る宿命を負って生まれた聖地ラムダの一族。これからは命に代えてもあなたをお守りいたします。
L053
セーニャ
「勇者さま……。あなたは災いを呼ぶ悪魔の子などではありません。
L054
セーニャ
「里の者から聞かされていました。私たち姉妹が探し求める勇者はひとみの奥にあたたかな光を宿していると。
L055
ベロニカ
「……まっあたしは最初にアンタを見た時から全部わかっていたけどね。
L056
カミュ
「勇者を守る。聖地ラムダの一族か……。オレの読み通りどうやらお前は本当に世界を救う勇者だったみたいだな。
L057
ベロニカ
「アンタにはまだ話したいことがいっぱいあるんだけどその前にもうちょっとだけあたしに付き合って。
L058
ベロニカ
「もうひとり助けてあげここからしもうちょっとだけあたしに付き合って。
L059
ベロニカ
「もうひとり助けてあげたい人がいるの。ここからしか入れない部屋があるはずだから一緒に探してちょうだい。
L060
セーニャ
「まあどこもかしこも牢ごくばかり……。なんだかものものしいですわね。
L061
ベロニカ
「もう大丈夫よおじさん。あの悪い竜はあたしたちがやっつけたわ。
L062
「いや〜ありがてえ……。もう少しであの魔物たちのエサにされるところだったぜ。
L063
ベロニカ
「まったくあんなかわいい娘さんをほったらかしてこんな所で魔物に捕まってちゃダメじ
L064
「え?アンタらまさかあの子を……!ルコを知っているのか!?
L065
ベロニカ
「心配しなくても大丈夫よ。ホムラの里の酒場で預かってもらってるから里に戻ったらマスターにお礼を言うのね。
L066
「ありがとう……」オレの名前はルバス。アンタたちから受けた恩はきっと忘れねえよ。
L067
カミュ
「ルパス……?その名前どこかで聞いたことあるような……
L068
ルパス
「そ……それじゃあオレはルコが心配だから先に行くぜ。アンタたち本当にありがとうな!
L069
セーニャ
「……行ってしまいましたね。
L070
ベロニカ
「なんか引っかかるけど……まあいいわ。あたしたちもホムラの里に戻ってすこし休みましょ。
L071
カミュ
「よう勇者。起きてきたか。オレたちもちょうど集まったところだ。
L072
ベロニカ
「やっと聞いてもらう時がきたわね。勇者であるアンタとあたしたち姉妹の使命について……。
L073
セーニャ
「大いなる闇……邪悪の神が天より現れしとき光の紋章を授かりし大樹の申し子が降臨す……私たちの故郷に伝わる神話の一節ですわ。
L074
ベロニカ
「そう。信じられないだろうけど、アンタはかつてその紋章のチカラで邪悪の神を倒し世界を救った勇者の生まれ変わりなの。
L075
ベロニカ
「邪悪世界を救った勇者の生まれ変わりなの。
L076
ベロニカ
「邪悪の神は倒されたはずなのになぜ勇者がこの世に生を受けたのか……。それはあたしたちにもわからない。
L077
ベロニカ
「そこで真実を突きとめるためにアンタを勇者とゆかりの深い命の大樹へ導く使者としてあたしたちが大抜てきされたっ
L078
カミュ
「ふーん……。命の大樹か。そこにいけばすべての謎が明らかになるってんだな?じゃあさっさとそこにいこうぜ。
L079
ベロニカ
「アンタってホント考えなしね。命の大樹って空に浮かんでいるのよ。カンタンに行けると思ってんの?
L080
セーニャ
「かつて邪悪の神と戦った勇者さまは空を渡り大樹から使命を授かったそうですが、その記録も時の流れに埋もれてしまいました。
L081
カミュ
「なんだよそれ?あんたらにもわからないってことかい?
L082
カミュ
「命の大樹ねえ……。うん?待てよ。何かわかるかもしれねえぜ。
L083
セーニャ
「まぁっ本当ですか!?
L084
カミュ
「ああ。昨日助けてやったおっさんな……じつはあいつ有名な情報屋なんだ。命の大樹について何か知ってるんじゃねえか?
L085
セーニャ
「たしか迷子のお嬢さんを迎えに酒場まで戻るとおっしゃっていましたね。とりあえず酒場まで行ってみましょう。