118 LINES · 28 WORDS
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第一部 ー デルカダール地方(前編)
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L001
カミュ
「よおっ!ようやくお目覚めか。ここはデルカダールのはずれにある教会だ。お前あれからずっと気を失ってたんだぜ。
L002
カミュ
「ったく何が起きたかわからねえが気づいた時には無傷で崖下の森の中さ。……たいしたもんだな勇者ってのは。
L003
カミュ
「さてこれでお前もオレも仲良くおたずね者ってわけだ。
L004
カミュ
「のんびり休んでるわけにもいかないが……まずはオレたちを助けてくれたシスターに礼を言っておくとするか。
L005
「あら旅の方……お連れの方のお身体はよろしいのかしら?
L006
カミュ
「ああもうバッチリさ。アンタのおかげで助かったぜ。
L007
「よかったそれは何よりです。……。ですがお気をつけて。先ほど不穏な話を耳にしました。
L008
「なんでも凶悪な囚人たちが牢を脱走しこの辺りをうろついているそうです。いったいどんなおそろしい人物なの
L009
カミュ
「えとそいつは大変だな。それでその……町の様子はどうなっているんだ?
L010
「町はなんともものものしい雰囲気です。逃走中のふたりの囚人を追って兵士の方々が懸命に探されています。
L011
「それにあの大英雄グレイグ将軍までもが囚人が来たイシという村への道を封鎖しに自ら南の渓谷地帯へ出陣されたとか。
L012
「……あらごめんなさい。不安にさせてしまったわね。
L013
「大丈夫きっとすぐに悪人は捕まりますよ。それまではこの教会を宿と思ってお好きに使ってくださいな。
L014
カミュ
「ああそうだな……。すまないがすこし世話になるぜ。
L015
カミュ
「勇者外の風にでもあたりながらこれからのことすこし話さないか?
L016
カミュ
「イシの村……」聞いたこともないがあの渓谷地帯に村があるとはおどろいたな。お前はそこの出身なのか……
L017
カミュ
「村のこと気になるだろうが早まるなよ。今来た道を戻ったところでグレイグの野郎に捕まるだけだ。
L018
カミュ
「ヤツに見つからずイシの村に行くには別の裏道を使うしかない……。
L019
カミュ
「オレならその道を知っている。なんだったら案内してやってもイイせ。
L020
カミュ
「だが先になんだったら案内してやってもイイせ。
L021
カミュ
「だが先にオレの用事を済まさせてくれ。デルカダールの城下町に忘れ物があってな。そいつを取り戻しておきたいんだ。
L022
カミュ
「牢からそいつを取り戻しておきたいんだ。
L023
カミュ
「牢から連れだしてやったんだ。それくらいの頼み聞いてくれてもいいだろ?
L024
カミュ
「つれなそれくらいの頼み聞いてくれてもいいだろ?
L025
カミュ
「つれないこと言うなって。城下それくらいの頼み聞いてくれてもいいだろ?
L026
カミュ
「つれないこと言うなって。城下町に忘れ物を取りにもとるだけさ。そしたらイシの村辺りまで案内してやるよ。
L027
カミュ
「牢から連れだしてやったんだ。それくらいの頼み聞いてくれて
L028
カミュ
「よし決まりだ!……はとこのままじゃチョイと目立つな。待ってろ適当なもん探してきてやる。
L029
カミュ
「ほらこいつを着てカオを隠しな。兵士ともが待ちうける城下町にそのままのカッコじゃ戻れないだろ?
L030
カミュ
「へっおたずね者らしくなってハクがついたじゃねえか。それじゃ北に向かって町に戻るぞ。
L031
カミュ
「どうやら預言によるとオレはお前を助ける運命にあるらしい。改めてよろしく頼むぜ!勇者さま!
L032
カミュ
「上の城下町とは違う雰囲気でおどろいたろ?ならず者たちが暮らす掃きだめ……ここもまたデルカダールのひとつのカオさ。
L033
カミュ
「……1年前オレは相棒のデクと協力し古代からデルカダール王国に伝わる秘宝レッドオーブを盗みだした。
L034
カミュ
「まぁ下手を打って捕まりはしたがあらかじめオーブは後から回収できるよう安全な場所に隠しておいたのさ。
L035
カミュ
「まっすぐ進んだ先に城下町のゴミを集めたでっかいゴミ捨て場がある。その奥を掘り返してオーブを埋めたんだ。
L036
カミュ
「ヤツら自分たちが出したゴミの中に自分たちのお宝が隠されてるなんて夢にも思ってないだろうぜ。
L037
カミュ
「さぁさっさと回収しに行こう。ゴミ捨て場はこの奥だ。
L038
カミュ
「着いたぜここだ。すぐにオーブを回収するからお前はジャマが入らないよう見張っててくれ。
L039
カミュ
「バカな!なんで無いんだ!?この場所を知っているのはオレとあとはアイツくらいしか……。
L040
カミュ
「まさか……デクの野郎……オーブを持ち逃げしやがったのか!?
L041
カミュ
「くそっ……デクの野郎!見つけだしてしめあげてやる!
L042
カミュ
「お前にもアイツを探すの手伝ってもらうぜ。デクの足とりを追うんだ!
L043
カミュ
「この先にオレたちが昔ねぐらにしていた下宿がある。2階建ての建物だからすぐにわかるはずだ。まずはそこへ行くぞ。
L044
カミュ
「なつかしいなまったく変わってないぜ。ここはオレとデクが盗賊だったころずいぶんと世話になっていた下宿なんだ。
L045
カミュ
「おい女将っ!女将はいないか?オレだっカミュだ!聞きたいことがある!
L046
カミュ
「女将は留守か……。よわったな。あの人ならデクの居場所がわかると思ったんだが。
L047
カミュ
「まああせったところで仕方がないか。まずは女将を探しだしてデクの居場所を聞きだそう。
L048
カミュ
「勇者は町の東側にある火の見やぐらから女将を探してくれ。
L049
カミュ
「女将は見ればすぐにわかるぜ。この辺じゃただひとりの赤髪だからな!オレは別の場所を探すとするぜ。
L050
カミュ
「……。まったく女将はどこに行ったんだ。お前の方はどうだった?
L051
カミュ
「おお!ふくよかな赤髪のおばちゃんが下宿の方に向かったんだな。なら話は早い。さっそく女
L052
カミュ
「よお女将。ひさしぶりだな。
L053
「いらっしゃいましー。今日はお泊まりかし……
L054
「……ああんたまさかカミュちゃんかい!?城の連中に捕まってたんじゃないのかい!?
L055
「ひょっとして城下町を騒がせてる脱獄囚ってのは……
L056
「……とうやらワケありみたいだね。やれやれ相変わらず危なっかしい子だよ。
L057
カミュ
「そう言うなよ。アンタに迷惑はかけないさ。
L058
カミュ
「……デクの野郎を探してるんだ。どこにいるか知らないか?
L059
「おやまぁなつかしい名前だこと。けど最近この辺りじゃ見かけないね。
L060
「なんでも城下町のお城の近くで店を始めてずいぶんと忙しくしてるらしいよ。はぶりが良くて結構なことさ。
L061
カミュ
「おいおい店を始めるったってアイツそんな金持ってなかっただろ……。しかも城の近くといえば一等地じゃねぇか。
L062
カミュ
「いや待てよ……。まさかオーブを……。?
L063
「おっと他人の事情には首を突っ込まないのがこの町のルールだ。これ以上知りたければ自分で聞いてみるんだね。
L064
カミュ
「……そうだな。礼を言うぜ女将。行こうぜ勇者。
L065
カミュ
「デクが城下町で店をやってるだと?あの野郎オレとオーブを売りやがったんだ!しめあげてオーブの行方をはかせてやる!
L066
カミュ
「城下町はあの門を越えた先だ。ジャマな門番には金を握らせるか……。たが旅立ち前に余計な出費は避けたいな。
L067
カミュ
「そういえばあの門番イヌに弱いんだっけか。なら誰かにイヌを借りて突破しようぜ。目指すは城下町……城の近くのデクの店だ!
L068
「……いうふふっ。さすがドラコだわ。あの門番のあわてっぷりときたら!
L069
「……。
L070
「……ナニ見てんのよ。ふんっ。用がないなら さ
L071
「はぁ?うちのイヌを貸してほしい?ふん……。冗談もやすみやすお言ってよ。
L072
「このコはアタイと同じ……生まれついての一匹狼なの。誰にもなつきはしないのよ。
L073
「あっ誰にもなつきはしないのよ。
L074
「あっでも……。そうね。レ誰にもなつきはしないのよ。
L075
「あっでも……。そうね。レッドベリーとせいすいをくれたら考えてあげてもイイけど……。
L076
「……いけこよ。なんか文句ある?ちなみにレッドベリーは木を揺らすと落ちてくることがあるらしいわ。
L077
「「揺らすとレットベリーが落ちてくる木は下落ちてくることがあるらしいわ。
L078
「「揺らすとレットベリーが落ちてくる木は下層を出て足場を降りた先にあるの。怪しい木を見つけたら調べてみなさいよ。
L079
「せいすいは……さすがにわかると思うけどどうぐ屋で売ってたはずよ。
L080
「あと……いちおう言っとくけど片方だけ用意してもムダよ。両方持ってこなきゃ相手にしないからね!
L081
「いらっしゃい……。ケホックホッ。どれも見てくれはイマイチですが質は悪くないはずですよ……。ケホッ。
L082
「ここはどうぐ屋です。どんなご用でしょう?
L083
「どれをお求めですか?
L084
「せいすいですね。いくつになさいますか?
L085
「せいすいを20ゴ
L086
「せいすいをひとつですね?20ゴールドになりますがよろしいですか?
L087
「ありがとうございます。せいすいはとなたがお持ちになりますか?
L088
「はいどうぞ勇者さ
L089
「他に何か必要ですか?
L090
「ではまたのお越しをお待ちしています。
L091
「……ほら ドラコ。アンタの大好物の レッドベリーよ。はんぶんこ しましょ。
L092
「クゥ〜ン!
L093
「うふふ……おいしいねドラコ。あとはこのせいすいをふりまいてっと……。
L094
「……これでよし。アンタすぐ町の外に出て魔物にケガさせられて帰ってくるからね。これで安心してこはんを探しにいけるよ。
L095
「ワンワンッ!
L096
「……いナニよ。なんか文句ある?まあ約束だし……ドラゴは貸してあげるけどくれぐれもテイチョウにあつかってよね。
L097
「ほらっドラこの にいちゃんと 遊んであげなさい!
L098
「止まれ!ここから先はデルカダール工国の民が住まう町!怪しい者を通すわけにはいかん!
L099
「ひひょえぇ〜!!カンベンしてくれぇ〜!!イヌだけは!イヌたけは〜〜っ!
L100
カミュ
「おい勇者やったな!今のうちだ!城下町の城の近くにあるデクの店へ行こうぜ。
L101
カミュ
「へぇ……。なかなかいい店じゃないか。
L102
「いらっしゃい!うちで扱ってる品はどれも全部一流の品物よー。
L103
カミュ
「じゃあ一流の宝石……たとえばオーブなんかも扱ってるのか?
L104
カミュ
「ひさしぶりだなぁ……デク!
L105
デク
「アニギー!カミュのアニキ!お化けじゃない!本物のアニキだー!無事でよかったずっと心配してたんだよー
L106
カミュ
「おおい引っつくな!離れろむさ苦しい!
L107
カミュ
「ったく調子のイイこと言いやがって。この店だってオレを裏切ってオーブを売った金で始めたんじゃないのか?
L108
デク
「裏切るわけないよー!アニキのことは11日だって忘れたことなかったよー!店もアニキを助けるために始めたんだから!
L109
カミュ
「はぁオレを助けるため?なんだそりゃ。だいたい元盗賊がやってるにしてはずいぶん立派な店じゃないか。
L110
デク
「アニキが捕まってなんとか命だけでも助けようといろいろ考えたのよー。放っといたらとんな酷いことされるか……。
L111
デク
「だからワタシオーブを拾ったとウソついて王様にオーブを返したのよ。それでもらった賞金で商売始めたのよー。
L112
デク
「商売でかせいだ金は城の兵士にバラまいてアニキが早く出てこられるよう裏から手を回したってわけ!
L113
カミュ
「……牢の床にデカイ穴を開けても見つからなかったのはそのせいか?妙に監視がゆるくて気になっちゃいたが。
L114
デク
「でしょでレょー!きっとワタシの渡したワイロが牢の兵士たちにも効いていたんだよ
L115
カミュ
「……はぁ。わかったよ。疑って悪かった。礼を言うぜ相棒。
L116
デク
「アニキー!わかってくれてうれしいよ!
L117
カミュ
「けどな……これでオーブは行方しれずか……。
L118
デク
「フフフー。それなら大丈夫。安心しちゃってよーアニキ!……ちょっと店の外までついて来て!