第3章 (part 4)
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L001
アガットさん、待っててください!!
L002
それじゃあ飲ませるわよ。
L003
ミリアム先生はスポイトを使ってアガットの口から薬を飲ませた。
L004
女神様……
L005
わわっ……!なんか苦しみ始めたわ
L006
たぶん、これでいいんだ。
L007
薬が効き始めたようだな。
L008
苦しかったり痛かっちりするのは、体の機能が復活した証拠だろう。
L009
ふふ、その通りよ。
L010
これで、神経毒による危険な昏睡状態からは脱したわ。
L011
そ、そうなんだ……
L012
アガットさん、苦しそう……
L013
まあ、丸一日くらいは苦しむことになるでしょうね。
L014
でも大丈夫。それを過ぎれば完治するはずよ
L015
こうしてアガハトは危険な状態から脱した
L016
うーん、おかしいな……
L017
確かここにタオルの替えが……
L018
……いつあああのあっ……
L019
ア、アガットさん……
L020
すこいけ……ふいてあげなくちゃ……
L021
あ、アガットさん!気がついたんてすか?
L022
水ても持ってきて……
L023
ミ、ミーシャか……?
L024
よかった……!……そこにいたの
L025
兄ちゃんが付いている……もう……。恐くないからな……
L026
……だから……たから……、
L027
ア、アガットさん!?
L028
はいはい、ノノクハリスマで呼ばれる。
L029
先ほどよりも呼吸が安定して恐やかな寝息を立てている。
L030
よかったぁ……
L031
たしかそう呼んでたよね……
L032
……誰……はのかな……?
L033
……わさわさ済まんな。見送りなんぞさせちまって、
L034
このくらい当然よ。色々お世話になっちゃったし。
L035
ジンさんは、このまま定期船で主都に直行ですか?
L036
ああ、どうしても外せない用事があってな。
L037
そうでなけりゃあ俺も誘拐事件の調査に付き合わせてもらうんだが……
L038
すまんな、お嬢ちゃん。
L039
とんでもないですよー。色々と助けてもらったし……
L040
ハンドーにありがとうごさいました。
L041
そう言ってくれると助かるぜ。
L042
王都方面行き定期飛行船、《センリア号》まもなく離陸します。
L043
ご利用の方はお急ぎください。
L044
そろそろ出発のようだな。
L045
それじゃあな。機会があったらまた会おう
L046
あ、うん!
L047
そういえばジンさんっていつまでリベールにいるの?
L048
あ、たったらまた会えるかもしれないわね。
L049
その時はよろしくお願いします。
L050
おお、こちらこそな。
L051
さっそくギルドに行こうか?
L052
例の飛行艇のことについて、何かわかったかもしれないし。
L053
うん、王国軍から情報が入ってるといいんだけど……
L054
エスザルあ、ティータはとうする?
L055
あのね……:
L056
わたし、アガットさんの看病をしようと思うの
L057
また目を醒ましていないからなんだか放っておけなくて……
L058
わかった、博士のことはあたしたちに任せておいて!
L059
ごめんね、お姉ちゃんたちに迷惑ばっかりかけちゃって
L060
も〜、この子ってば。変な遠慮するんじゃないわよ。
L061
人って、意識がなくても誰かが側に付いているだけで安心できるものだからね。
L062
アガットさんの事、頼んだよ。
L063
あー、ホントにあの子ってば健気っていうか、いしらしいよね
L064
あんな無愛想な不良男なんかにそこまで優しくすることないのに。
L065
まあまあ。
L066
思うんだけど、君とアガットさん、わりと性格が似てるんしゃないかな
L067
あんな無愛想な男とどこが似てるってゆーのよ!?
L068
すぐに突っ走るところとかお人好しすぎるところとか。
L069
アガットさん、言葉はキツイけど相手を思いやっての事が多いからね。
L070
たぶんティータもそれが分かっているんだと思う
L071
むむむ……なんか納得いかないけど……
L072
まあいいや、とりあえずギルドに行って話を聞きましょ。
L073
アイツが動けるようになるまでに色々調べて自慢してやるんだから。
L074
うん、そうだね
L075
キリカさん、おはよ〜!!
L076
おはようございます
L077
2人とも
L078
ジンはもう出発した?
L079
先ほど定期船で王都の方に。
L080
ちょっとね。
L081
それはともかく……妙な要行きになってきたわ
L082
あ〜、ごまかした
L083
……いって、妙な要行さ?
L084
例の飛行艇についてなにか分かったんですか?
L085
まったく。
L086
妙な霊行きというのは王国軍の動きについてよ
L087
まず、車の司令部があるレイストン要塞に連絡しても何の返事も返ってこない。
L088
各地に敷かれていた検問が昨夜のうちに解除されてしまった。
L089
それってどーいうこと?
L090
また、空賊事件の時みたいに縄張り争いでもするつもりなの?
L091
いや、それだったら検問を解除するのはおかしい
L092
自分たちで捕まえたのなら素直にそう連絡するはずだし……
L093
確かに妙な事行きになりましたね
L094
ちなみにレイストン要塞の情報部とも連絡が取れないわ。
L095
もしかしたら、王国軍内部で何か事件が起こったのかも……
L096
何かって……あ、ひょっとして……!
L097
ドロシーが撮った、あの!?
L098
親衛隊に変装していた黒装束の男たちの写真だね。
L099
呼びました〜?
L100
ドロシー!
L101
噂をすれば影ですね。
L102
いや〜、まいっちゃったよう。
L103
編集部に連絡したらちょうどナイアル先輩がいてね。
L104
感光クオーツを王国軍に渡したことを話したら、ものすごく怒られちゃったの。
L105
ひどいよね〜、そう思わない?
L106
うん、ひどいと思わない〜?
L107
せっかくレイストン要塞まで返してもらいに行ったのになぁ。
L108
あんたも根性あるわねぇ。
L109
それだけがわたしの取り柄だし。
L110
月明かりでライトアップされてすっごく可愛く撮れたんだよ〜。
L111
要塞を可愛く撮ってもねぇ。
L112
それに許可なしに軍事施設を撮影したらマズイんしゃ
L113
堅いこと言いっこナシ
L114
ほらぁ、見て見て。さっき現像したばかりなの
L115
たしかに綺麗に撮れていますね。
L116
これがレイストン要塞か……
L117
ドロシーってカメラの腕は大したもんよね……
L118
……いい……
L119
どうしたの、エステル?
L120
気のせいかもしれないけど……右上の方になにか映ってない?
L121
たしかに微かだけど、小さな影が映っているわね。
L122
ふえ〜、エステルちゃんよく気がついたねぇ。
L123
わたし、撮ってたのにぜんぜん気付かなかったよ。
L124
えっへん、それほどでも♪
L125
シルエットしか映ってないけど、やっぱり軍の警備嬢なのかな?
L126
これは警備離じゃない……
L127
これは、あの時の飛行艇だ。
L128
博士を掠ったって……
L129
ちょ、ちょっと待ってよ
L130
どうしてあの時の船がこんな所に映ってるわけ?
L131
ここってたしか王国軍の本拠地なんでしょ?
L132
落ち着いて、エステル
L133
色々な可能性が考えられるけど、まだ結論するのは早すぎると思う。
L134
ここは僕たちも直接レイストン要塞に行って事情を聞くべきかもしれな
L135
なるほど。ゆさぶるつもりね。
L136
マズイでしょうか?
L137
いいえ、許可するわ
L138
こちらは危うく死者を出すところだった。
L139
どんな事情があるにせよ、舐められるわけにはいかない。
L140
ひええ、キリカさん、目がマジなんですけど……
L141
でも……確かにそうよね。
L142
いいよ〜。
L143
エステルちゃんたちには色々と世話になっちゃったし。
L144
ありがと、恩に着るわ!
L145
レイストン要塞に行くなら、東口からリッター放題に出なさ
L146
リッターな道の途中の三叉路を北に向かえば要望のケート前に出るわ。
L147
くれぐれも慎重に行動なさい。
L148
3解しました。
L149
え
L150
道の雰囲気が変わってきた。ここからは軍の数地ね。
L151
鬼が出るか蛇が出ろか。くれぐれも慎重にいくよ。
L152
~N
L153
t&
L154
俺うーん……
L155
やってきましょう
L156
エスケルこりゃまた大きな基地ねぇ。
L157
エステルあのハーケン門の数倍はあるんしゃないの?
L158
そうだわ……いそのくらいはあるかもしれない。
L159
0年前の戦争でも陥落せずに反攻作戦の拠点とな
L160
なるほど納得……いって感心してる場合じゃないか。
L161
とっとと玄関に行って責任者を呼んできてもらおっか。
L162
あれ、どうしたの?
L163
さすがは父さんの娘たね。
L164
失礼ねぇ。あたしだって緊張してるわよ。
L165
あのモルガン将軍以上におっかない人がいるとは思えないし
L166
はは、それはそうかもね。
L167
あれ、誰もいないわね……
L168
普通こういうところには門番が立ってるものなんだけど、
L169
友が進まれた……。何だね、君たちは
L170
労働政戸……何だね、君たちは。
L171
エステルあれ……どこから聞こえてきたの
L172
ミシュアたぶん、どこかにスピーカーがあるんじゃないかな。
L173
ここはレイストン要塞。リベール王国軍の総司令部だ。
L174
君たちのような民間人が立ち入っていい場所ではない。
L175
悪いが引き返してもらえるかね。
L176
「うーん、応対は丁寧だけど……」
L177
かなり警戒は厳しいみたいだ。〉
L178
めーめー。君たち、聞こえているかね?
L179
悪いけど、あたしたちただの民間人しゃないのよね。
L180
遊撃士協会の人間なんだけど
L181
中央工房が装撃された件についてお話ししたいことがあります。
L182
責任者の方に会わせて頂けますか?
L183
遊撃士協会だと?君たちが遊撃士たというのか
L184
疑うんだったらこの練章を見なさいよ。
L185
ほらほら、見えているんでしょ?
L186
……確認した。どうやら本物のようだな。
L187
しかし生憎、この基地のよ任者は現在留守にしている最中でね
L188
できれば日を改めてもらえないか?
L189
では、情報部の方を誰でもいいので呼んで頂けますか。
L190
リシャール大佐か、カノーネ大尉に伝えてもらいたいことがあるんです
L191
よろしい、そこで待っていたまえ。
L192
ようやく引っ張り出したわね。
L193
うん、でもこれは予想以上にガードが固そうだ。
L194
わわっ……!?
L195
誰か来たみたいだ……
L196
待たせてしまって申しわけない。
L197
自分は、レイストン要塞の守備隊長を務めるシード少佐だ。
L198
あたし、遊撃士協会のエステル・ブライトです。
L199
同じくヨシュア・ブライトです。
L200
本当に申しわけないが……情報部の人間も全員不在でね。
L201
伝言があるなら聞いておこう。
L202
うーん、困ったわねぇ。
L203
ここで揺さぶってみよっと……!
L204
あーあ、せっかく博士を選ん去った飛行艇の手がかりをつかんたのに、
L205
な、なんだと
L206
いや、連絡を受けて我々も探し回っていたからな。
L207
それで……。その手がかりというのは……?
L208
これを見ていただけますか。
L209
レイストン要塞しゃないか。
L210
どうしてこんな写真を君たちが・
L211
堅いことは言いっこなし。
L212
写真の右上の方を見てみてよ。
L213
右上の方……:
L214
こ、これは……:!?
L215
軍で使っている警備艇とは明らかに違うシルエットですね?
L216
博士を連れ去った飛行艇とソックリなのよね〜、これが。
L217
協力感謝する。至急、情報に伝えておこう。
L218
ちょ、ちょっと待ってよ。それだけなの?
L219
それだけとは?
L220
おかしいじゃない。
L221
なんで犯人たちの乗った船がこんな所をウロウロしてるわけ?
L222
恥ずかしながら完全にこちらの不手際だな。
L223
国境付近を捜索するあまり本地地周辺の警戒が爽かになってしまったようだ。
L224
湖を北上したということは、帝国の仕業の可能性もあるだろう。
L225
そ、そうなの……?
L226
一つだけ聞かせてもらえますか。
L227
軍事機密だ
L228
それでは失礼する。
L229
ちょっとヨシュア……
L230
決定的な証拠がない限り、これ以上追求するのは無理だよ。
L231
……どうしたんだろう?
L232
なんに……、どうして途中で止まったのだ?
L233
また例の現象が起こっただと?
L234
これって……!
L235
見苦しいところを見せてしまったようだな。
L236
どうも最近、開閉装置の調子が良くないみたいでね。
L237
なるほど、それは大変ですね。
L238
そんなに調子が悪いんだったら中央工房の人に修理してもらえば?
L239
ーー、ラッセル博士みたいな人ならすぐにでも直してくれるわよ?
L240
うむ、検討しておこう。
L241
装置が復旧するまでここで警備をしてい
L242
不用意に民間人を近づけるな。
L243
3解であります!
L244
例の写真については、必ず情報部に伝えておこう
L245
何だか信じられないけど……
L246
今のって、やっぱりアレ?
L247
たぶん例の現象だろうね
L248
ということは……
L249
もしかして、ラッセル博士もあの要塞の中に猫まって……
L250
(シッ、エステル……)
L251
(あんまりここでそれを口に出さない方がいい。)
L252
・dスマフルー・(わ、わかった……!)
L253
〈とりあえず、ツァイスに戻ってキリカさんに相談してみよう。)
L254
(場合によったら……工房長も呼んだ方がよさそうだ。
L255
まさかラッセル博士がレイストン要塞にいるとは……
L256
本当に確かなのかね?
L257
一い一いツンノールズ3しかし、中央工房は長年、王国軍と協力関係を築いてき
L258
「VITドックノールズSにわかには信じられん話だ……
L259
工房襲撃の犯人たちが逃走時に親衛隊の作好をしたのもそのあたりが原因かもしれません。
L260
ということは……
L261
やっぱり親衛隊が黒幕だったの?
L262
うーん、裏の裏という可能性はゼロしゃないけど。
L263
それよりも、濡れ衣を着せられた。可能性が高いと思うんだ。
L264
ひょっとしたら、何らかの陰謀が軍内部で進行しているのかもしれな
L265
ううむ……いなんたることだ。
L266
しかし、どうして博士がそんな陰謀に巻き込まれたのか……
L267
……どうやら犯人どもの手がかりを掴んだみてえたな。
L268
え……アガット!?
L269
起きたら、見慣れない場所で寝かされていたからビビったぜ。
L270
まったくもう……みんな心配したんだからね?
L271
で、でも、アガットさん。あまり無茶しちゃダメ
L272
毒が抜けたばかりだからしばらく安静にって先生が
L273
だ〜から、大丈夫だって何べんも言ってるだろうが
L274
鍛え方が違うんだよ、鍛えたが。
L275
わかった、わかわったっての!!
L276
えへへ……。はいっ
L277
これだからガキってのは……
L278
あはは、さすがのアンタもティータには形なしみたいね。
L279
ずっと付きっきりで春病してもらった身としては、しばらく頭が上がりませんね。
L280
あ〜もう、うるせえなっ。
L281
それより俺がくたばってた間に色々と動きがあったみたいだな。
L282
うん、わかった。
L283
お、おしいちゃんがそんな所にいるなんて……
L284
しかも、あの黒装束どもが軍関係者だったと
L285
正体が判ってスッキリしたぜ。
L286
落とし前っていうと?
L287
決まってるだろう。レイストン要塞に忍び込む。
L288
博士を解放して奴らに一泡吹かせてやるのさ。
L289
そう簡単にはいかないわ。
L290
遊撃士協会の決まりとして各国の軍隊には不ずもの原則があるわ
L291
協会規約第三項。『国家権力に対する不平渉
L292
『遊撃士は、国家主権及びそれが認めた公的機関に対して捜査権・逮捕権を行使できない。」
L293
つまり、軍がシラを切る限り、こちらに手を出す権利はないの。
L294
チッ、そいつがあったか……
L295
そんな……そんなのっておかしいわよ!
L296
目の前で起きている悪事をそのまま見過ごせっていうわけ!?
L297
この原則には抜け道がある。
L298
「速撃士は、民間人の生命・権利が不当に脅かされようとしていた場合、これを保護する義務と責任を持つ。』
L299
これが何を意味するかわかる
L300
なるほど……博士は役人でも軍人でせない。
L301
保護されるべき民間人ですね。
L302
この件に関して王国軍と対立することになってもラッセル博士を救出するつもりは
L303
……考えるまでもない。
L304
博士は中央工房の……いや、リベールにとっても欠かすことのできない人材だ。
L305
救出を依頼する。
L306
工房長さん……!ありがとーごさいます!
L307
遊撃士アガット。それからエステルとヨシュア
L308
レイストン要塞内に痛まっていると推側されるラッセル博士の救出を要請す
L309
そう来なくっちゃ!
L310
何しろ、レイストン要塞といえば、難攻不落で有名な場所だ。
L311
そうですね。実際、かなりの警戒体制でした。
L312
導力センサーが周囲に張り巡らされているから、湖からの侵入も難しそうね。
L313
そんな事だろうと思ったぜ。
L314
正攻法では難しそうですね。
L315
そういえば、工房長さん。
L316
あのオレンジ色の飛行船ってレイストン要塞によく行くのよね?
L317
めめ……工房船《ライプニッツ号》だ
L318
資材の搬入や設備の点検で定期的に要因に行っているが……
L319
基地に降りたクルーは全員チェックを受けるんだ。
L320
勝手に抜け出して行動するのは、不可能に近いたろう
L321
ということは、積荷にまぎれて忍び込むのも無理か?
L322
ああ、生体感知器によって1個1個のコンテナが調べられる。
L323
この感知器というのがラッセル博士の開発したものでね。
L324
ネズミ1匹たりとも見逃さない優れ物なんだ。
L325
う〜ん、やっぱダメかあ……
L326
ん、どうしたの?
L327
お姉ちゃん、覚えてない!?
L328
お姉ちゃんたちを案内した時、おしいちゃんが作ってた発明品!
L329
……ああっ!
L330
僕たちも実験を手伝ったあの新型オーブメントだね?
L331
あの装置、生体感知器の定査を効害する導力場を発生するの!
L332
起動テストもしてあるから大丈夫……ちゃんと動かせるよ!
L333
なに……本当か!?
L334
その装置はどこにあるのかね?
L335
たぶん研究室のどこかに置きっぱなしになってると思います。
L336
なら、あなたたちは急いでその装置を取ってきて
L337
その間に、レイストン要塞の詳細なデータを用意しておくわ。
L338
わかった、頼むぜ。
L339
工房長さんは、工房船の手配をよろしくお願いするわ
L340
このように、りょ、了解した。グスタフ整備長に相談しよう。
L341
準備が済んだら飛行場の方に来てくれたまえ!
L342
キリカさん。装置、取ってきたよ
L343
こちらも用意はできている。
L344
ちなみに、これから見せる物は他言無用にお願いするわ
L345
なかなか良いものを持っているしゃねーか。
L346
レイストン要塞の概略図ですか。
L347
このどこかにおしいちゃんが……
L348
でも、こういうのって軍事機密なんし
L349
どうしてギルドにあるわけ?
L350
遊撃士協会には、こういう面もあることを覚えておきなさい。
L351
本来、王国軍とギルドの関係は他国のそれと比べても友好的なの。
L352
逆恨を残さないためにも、兵士との交戦は極力避けること、
L353
特にアガット……いいわね?
L354
フン、仕方ねえな。
L355
たが、あの黒装束の連中は立ち塞がったら容赦しねえぞ。
L356
ヨシュア。
L357
本来なら単独学士のあなたたちにこんな仕事は任せたくないけど……
L358
乗りかかった船です。どうかやらせてください。
L359
……と言うと思ったから反対するのは止めにするわ。
L360
ちなみに、あなたたちはツァイス支部の監督下にある。
L361
それから……。ティータ。
L362
遊撃士でないあなたにこう聞くのもなんだけど……
L363
決心は変わらないのね?
L364
それってどういうこと?
L365
この装置を動かせるのはたぶんわたしだけだと思う
L366
たしかに、複雑そうな構造のオーブメントだったけど……
L367
わたし、迷惑にならないようちゃんと付いていくから……
L368
……ふざけんな
L369
こら、チビスケ……そんな話は聞いてねえぞ……
L370
こんなヤバイ仕事にガキを連れていけるわけねえだろうが!
L371
で、でもでも……
L372
わたしがやらなかったら装置が動かせないですし……
L373
だったらそんな方法はハナッから却下だ、却下!
L374
別の潜入方法を見つけるぞ!
L375
なに、意地を張ってるわけ?
L376
それって、博士を助け出す可能性も上がるってことよね?
L377
この期に及んで反対する余地がどこにあるってゆーの
L378
そうならないようにあたしたちが守ればいいじゃない。
L379
それが遊撃士の仕事でしょ
L380
たかが新米ごときが偉そうなことを抜かしやがって……
L381
大切なものを守りたい気持ちも遊撃士だけのものしゃありません。
L382
むしろ、そういう気持ちを支えるのが僕たちの仕事しゃないんですか?
L383
お姉ちゃん、お兄ちゃ〜……
L384
ぜったいに助かってほしいから……
L385
だから、自分ができることがあればできる限りのことがしたいんです。
L386
それに、アガットさんがわたしを助けてくれたように……
L387
わたしも、お姉ちゃんやお兄ちゃんや、アガットさんの力になりたいんです……
L388
せったいに無理はしません……ちゃんと言うことも聞きますから……
L389
だから……どうかお願いしますっ!!
L390
そこまで考えてくれたんだね。
L391
フン、判っちゃいねえな。
L392
力になる以上に足手まといになりそうだから付いてくるなって言ってるんだ。
L393
だがまあ、他に潜入方法がなさそうなのも確かだからな……
L394
本当に気は進まねえが、今回だけは特別に認めてやるよ。
L395
ありがとう、アガットさん!
L396
礼を言われる筋合いはねえ。
L397
足手まといになったりしたら、容赦なく見捨ててやるからな。
L398
覚悟しとけ
L399
まったくもう……いちいち偉そうな男ねぇ。
L400
まあまあ、エステル。
L401
アガットさん、照れ隠しに憎まれ口を言ってるだけだから
L402
う、うるせえぞ、てめえら!
L403
話がまとまって
L404
そろそろ工房船の準備も済んでいる頃でしょう。
L405
チビスケ、ついてくるって決めたならせいぜい準備は万全にしておきな。
L406
おお、待っていたよ。そちらの準備は済んだのかね?
L407
ああ、いつでも行けるぜ
L408
《ライプニッツ号》の準備はできてるんですか?
L409
ああ、運がいいことに軍から急な発注があってね。
L410
ちょうどレイストン要塞に出発する予定だったんだ。
L411
いつでも離陸できるそうだよ。
L412
エステル、下だよ。
L413
あっ、あんなところに……
L414
じゃあ、あそこまで降りていく必要があるんだ。
L415
ふふっ、お姉ちゃん。降りる必要なんてない
L416
飛行船のレーンが……!
L417
なんだ、知らなかったのか?
L418
ここの飛行場は、とんでもなく常識外れの造りをしてるんだぜ。
L419
しょ、常識外れ
L420
なんていうか、大抵のことには慣れっこになってたけど、
L421
つなみにこの飛行場の仕掛けも……
L422
それはわたしも同感
L423
よう、待たせちまったな。
L424
あ、整備長さん!
L425
及ばずながら、俺たち整備屋もとことん手伝わせてもらうからな
L426
ありがとーごさいます!
L427
すまねえ、世話になる。
L428
いいってことよ。爺さんは俺にとっても恩人だ。
L429
こちらの準備はオッケーだ。
L430
レイストン要塞に出発するかよ?
L431
だったら来った乗った!
L432
工房船《ライプニッツ号》、レイストン要塞に出発するぜ
L433
遊撃士諸君……博士のこと、よろしくお願いする
L434
工房長さん……
L435
うん、どーんと任せて!
L436
それでは行ってきます。
L437
頼んだぞ、遊撃士諸君……
L438
ま、待ってぇ〜!
L439
ああ……。行っちゃった〜〜
L440
ドロシー君しゃないか。
L441
あ、工房長さん!
L442
今の船に、エステルちゃんたち乗っていたんですよねぇ?
L443
ギルドの受付で教えてもらったんですよ
L444
編集部と連絡をとったら大変なことがわかったんで知らせなくっちゃっ
L445
大変なことだって?
L446
うーん、今のこの状況よりも大変なことなんて想像もつかないが
L447
これはオフレコなんですけど〜。
L448
王都にいた親御隊の人たちが反逆罪で締まったらしいです